12~35集
で、最後まで見ました。
草原で燃え上がった八阿哥との恋話は、「私を好きなら、皇位を諦めて」という若曦の一言で、ひと夏の思い出に終わる。
代わって、一気に四阿哥との恋愛に突入。
康熙の没年が迫るにつけ、どんどんと激しくなる皇子たちの皇位争い。
四阿哥との愛を守るために、皇帝の命に逆らって、十四阿哥との結婚話を断ったために、洗濯係りに身分を落とされ苦労する若曦とか、ありがちなエピソードが続きました。
結局、十四阿哥に皇位を譲るとした康煕の遺言は四阿哥支持派の画策で四阿哥が皇帝になる。十を消して四阿哥に代えたというあたりの俗説を使ってますが、ドラマ内での流れから考えるとなんだかしっくりしない感じです。いっそ書き替えシーンでも見せりゃよかったにw
これからはもう四阿哥あらため雍正帝の思うまま。
かつて愛した八阿哥たちのこれからの運命を知っている若曦は、それでどうするかというとどうもできないわけで、一人悶々。
なにしろ寝る暇も惜しんで仕事をしたというワーカホリックな雍正帝ですが、寝所を養心殿に移したのも、そこに若曦を住まわせて、いつでも会えるようにしたかったせい。彼女を正式な妃にしないのも、好きな時に会えなくなるからという理由。
結果、若曦は正式な身分は女官のままで、宮廷の誰よりも皇帝のお気に入りという立場になって、宮廷中から「姑姑」と奉られている。
ここらへんまでがいけいけどんどんって感じで、これ以後、自分の一言が八阿哥に四阿哥を陥れようとさせ、失敗した結果逆に八阿哥一派が陥れられ・・・という兄弟の争いを招いたことを知って若曦は、流産をしてしまう。
以後、彼女の死まで、陰々滅滅としたドラマが続くわけです。
ここまで、ざっと見て二十年以上の時間が流れているようですが、主人公たちを見ていてもそんな感じはしません。科白で、十三阿哥は十年幽閉されていたとか、八阿哥と結婚してもまだ十六年は一緒に暮らせるとか言うので、あれま~と思うだけです、一気に見たんで余計そうなのかもしれません。
恋愛物が苦手なわたしが、まあ途中で挫折せずに一気に見られたんですから、話の展開はそれなりに軽快で起伏もあって、おもしろかったです。もっとも35集しかなかったという利点があります。
ただ、康煕から雍正への皇位の継承についてのいろいろな俗説とか、事実とかも、若曦と皇子たちの恋愛に絡めて説明をつけてしまう恋愛至上主義には苦笑するしかありませんでした。ま、いいけどね。
主役級の六人の皇子は、冷静沈着無表情な四阿哥、人格者風だが反面うらみがましい八阿哥、傲慢な九阿哥、豪放磊落な十三阿哥に勇猛果敢な十四阿哥はそれぞれ細やかな愛情と思いやりの持ち主。それに、子犬のような十阿哥とそれぞれキャラがたってたので、人数が多くてもだれることなく楽しめました。
若曦のほうは、元気な女子高生が、有能なキャリアウーマンに、そして皇帝との恋愛に悩む高貴な女性へと変化して、最後には愛する人と別れ悲劇的な死を迎えるという波乱万丈。
ここでおわったらいいのに、蛇足を付けるんだよなあ。あってもいいけど、ステロタイプすぎるわ。
ということで、わずか一週間でクリア。
今度は隋唐演義、片付ける!春の大掃除!
それにしても呉奇隆の髭は似合わない、辮髪も今いちと思ったが、口髭はどうやってもへたな変装にしか見えんかったぞ。