43~50集
大結局まで到達。
ドラマスタート当初の探案もの的展開はすっかり影を潜め、東南アジアの架空の国を舞台にした中華ファンタジーになりました。
中心になるのは阿嬰王子とその双子の兄阿衡王子。それに阿嬰こと穆楽と葉遠安のロマンス、はっきりそうとは表現されていないけど、どうみてもBLな阿衡王子とその「我的朋友」霊渓の「全世界を手に入れてやるぞ」という企みとの対決が描かれて、ラストに。
ドラマの仕掛けに触れてますので、画像下は立ち入りご注意願います。
霊渓にリードされた阿衡は九星天珠の力を使って、まず弟を抹殺して、娑羅国を手に入れ、差の次には大唐国も・・・と計略。そのためには母親も殺してしまう。
一度は遠安と国を去って穆楽として生きていこうとした阿嬰だが、阿衡の計略を知って、国に戻ろうとする。もう離れないと同行する遠安、そこに崖落ちして死んだと思われていた趙瀾之と明慧が現れる、
4人で娑羅国に侵入し、阿衡王子と霊渓とのラストバトル・・・となるのですが、このあたりにはちょっとひと工夫があっておもしろかったです。
阿嬰は、自分と阿衡は九星天珠の力でこの世に生まれ、九星天珠を破壊する力も持つが同時にそれは自分たちの最期だということを知る。そして、遠安に別れを告げ、九星天珠を破壊し、この世を去っていく。
ドラマ全体の幕引きは、傷心の遠安が九星天珠の一つを大唐国に持ち帰り、武則天にその恐ろしい力を知らせる。信じられない武則天だが、自分が皇帝に即位する未来に待つ悲劇を知って、九星天珠を自分のものにすることをあきらめる。
とすると、この先は史実とは変わっていくわけですが・・・このドラマではここでお終い。武則天のこれからはどうなることやら。
ラスト、一人林家の屋敷で穆楽との思い出に浸る遠安の前に、阿嬰の姿がぼんやりと見える。穆楽=阿嬰恋しさのあまり遠安が正気を失ったとも、幻となった阿嬰が現れたともなんとでも解釈できる終わり方になってます。
私的には、穆楽=阿嬰と遠安のパート1、パート2のロマンスよりも、阿衡王子と霊渓のBL展開の方がよほど面白かったです。阿衡は、すでに死んでいる霊渓の死を受け入れられずに、「分身の術」を使って自ら霊渓として遠安達の前に現れていた。でも、阿衡自身が霊渓はまだ生きていると信じているという展開にはオリジナリティが感じられました。
趙瀾之はやはり予想通り、まとわりつく明慧にほだされてしまいました。いくら改心したとしても、というか潜入してたんだとしても、やってたことがひどすぎるわけで・・・
趙瀾之の娑羅国ファッションはなかなかよかったですが、君たちそんな派手な格好でこっそり侵入?
途中で、明慧がめちゃくちゃうざくなってもう見るのやめようかとも思ったんですが、舞台が娑羅国になってから趙瀾之ともども出番が減ってしまったので継続してみることができました。
娑羅国の後半、遠安が霊渓の罠にかかって藍蝙蝠の怪物に変わってしまう話あたりから、結構面白い幻仙ものとして見ることができました。
脚本としては、ちょっとまとまりのない感じがするのはぬぐえませんが、遠安が娑羅国に侵入して以後、現在と過去を行ったり来たりしてのストーリ構成は悪くなかったです。
探案ものを見る気だったのですが、結局幻仙世界での大冒険物語を見ることになってしまいました。
大唐国での話は結局後半のファンタジー世界ドラマのための布石だったと思えば、納得ではあります。
演 員 角 色 配 音
呉 倩 飾 葉遠安 李詩萌
鄭業成 飾 穆楽/阿嬰 原音
張雨剣 飾 趙瀾之 趙毅
董 飾 明慧
袁文康 飾 陳天枢 張磊
劉天佐 飾 天橋
于明加 飾 武則天 閻萌萌
印小天 飾 唐三蔵
田 麗 飾 拓月王妃
王仁君 飾 唐高宗
鄭暁寧 飾 娑羅国王
周韵茹 飾 貞貞
啓 杰 飾 阿衡
居 来 飾 霊渓
一部演員表には唐高宗は蒋毅となってますが、登場してたのは王仁君です。
ついでに、印小天の出番は総計しても1分あるかないかかと・・・
職員
出品人趙依芳、張寧
制作人陳品祥 、張寧
監 制傅斌星
原 著繆娟
導 演周暁鵬
編 劇繆娟