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大江大河 その1

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1~10集

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 王凱主演の改革開放期を舞台にしたちょっと昔の現代ドラマ。改革開放40周年ということもあるようですが、日本でも大河ドラマが東京オリンピックを題材にしてたりして、「あ~こんなだったな~」と懐かしく思う視聴者のいるちょっと昔を取り上げたドラマが最近多いような気がします。

 古装劇でも同じことですが、多少はドラマの時代背景を知っておかないとな~という部分もあるので、ネットと手持ちの書籍でざっくりと一夜漬けしました。ただこのあたりの時代だと、日本にもいろいろな形で中国での出来事が入ってきていたので、なんとなく懐かしい感じもしてきます。

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 1978年主人公宋運輝は18歳。姉の宋運萍と同時に大学入学の資格を得るための「高考」の合格ラインをクリアして大学へ行けると喜びに弾んでいる場面からドラマが始まります。

 しかし、宋家は「家が良くない」ので、その子どもが大学に行くなどありえないと頭から受け付けてもらえない。大学に行くためには成績だけではなく、革命委員会からのお墨付きが必要という制度。

 彼らの父親は、もともとは医者か何かだったようで、内戦時に国民党サイドに連れ去られ治療にあたっていたということが非難され、その結果宋家は「反革命家庭」とされB級市民扱いされてきた。だから、姉の運萍は日本の高校にあたる高中に行ったが、「お前たちの家で二人も高中に行こうというのは厚かましい」というわけで、運輝は高中をあきらめ農家で働きながら独学で勉強を続け、高考では全県でトップの成績を収めた。
 
 でも、ようやく大学に行くのを認められたのはどちらか一人。運萍は弟を大学に行かせることを選ぶ。

 こうして話が始まりました。

 1978年という年は、2年前に毛沢東が死去、文革が終わり、小平政権によって改革開放路線が打ち出された年です。

 抑圧されてきた宋家、宋運輝たちにとって、この新政策、それを伝える人民日報の記事は希望そのものだったのでしょう。彼らの大学進学を否定する村の主任に対して、高考に関する新しい政策を報じた人民日報の記事を暗唱し続ける宋運輝の姿にそれが描き出されています。

 そして、宋運輝は大学へ進学。ひたすらに学び続ける運輝。

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 進学をあきらめた運萍のために両親は勤め先を探すが、うまくいかない。運萍は髪の毛を売ってお金を作り、運輝の大学を訪ねる。そして、アンゴラうさぎの毛は高額で買い取ってもらえることを知って、自宅でアンゴラうさぎを飼育することを思いつく。大学も就職もあきらめて、自分の力で道を切り開いていこうとしています。

 この時であったのが、復員軍人の雷東宝。彼は貧しい小雷家という村に戻り、大隊の副書記を任される。

 教育はないが、前向きに考えていく雷東宝のアイデアで小雷家は改革開放の波に乗って、土地の分割、レンガ工場の設立とか次々と新しい取り組みを成功させて豊かになっていく。彼の提案に乗っていく若者たちの動機があまりに貧しい村で結婚もできない、村を豊かにしてきれいな嫁さんに来てもらいたいというのが、リアルで切ない。

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 やがて雷東宝と宋運萍と結婚。この結婚の祝いに絶縁状態だった宋家の親戚たちも姿を見せる。招いたのは「あいつら嫌いだ」と言っていた運輝。同室のお兄さんたちに諭されたわけですが、いい子すぎないか宋運輝?

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 嫁姑の対立も出てきましたが、あっさりと解決した模様で一安心。

 大学で学ぶ宋運輝は同室の仲間たちに進められて、宋家の「反革命家庭」というレッテルをはがすためにも実績を作った方がいいと小学校での校外政治輔導員(ボランティア講師的なもの?)をするようになる。そこで反抗的な少女梁思申に出会って、すっかり仲良くなっていますが・・・いいのか~

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 もう一人の主人公楊巡はまだ顔を見せただけです。

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 王凱は琅琊榜の靖王蕭景琰、偽装者の明誠とは違って18歳から約20年間を演じることになります。地方に住むあか抜けない、屈折した少年ですが、とってもいい子、出来すぎるくらいというくらいできすぎる少年です。人生の最初が本人と関係ないところで挫折していてどん底からのスタート、ここまではどっちかというと絶好調で登ってきましたが、そろそろ挫折が待っている予感。

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 雷東宝の楊爍。歓楽頌に出ていたそうですが、私は未見。花千骨の檀梵上仙は見ましたが、ごめんなさい記憶に残ってませんw

 ダイエットでげっそりの王凱に対して、太るようにがんばったそうで、ほんと俳優さんは大変です。

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 宋運萍の童瑶はつい最近見てた将夜で李漁公主を演じてました。どちらも弟のために力を尽くす姉の役ですが、あちらと違って力の尽くしがいはありそうです。

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 楊巡の董子健はドラマとかで見てないけど、向往的生活に出てたのは見ました。

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 そのほかに小雷家の老書記で王永泉@琅琊榜夏江、雷東宝を補佐する雷士根で王宏@琅琊榜黎綱父子。宋運輝が大学で同室となった虞山卿で公孫策@少年包青天Ⅲの趙陽が出てきました。
 王宏の雷士根、ここでは数字に強い頼りになる同志ですが、雷東宝の暴走、もといひらめきで突っ走る雷東宝に戸惑いながらしっかり脇を固めているあたりに黎綱味を感じたりしてます。

 制作が侯鴻亮、導演が孔笙ということで、スタッフ的にも期待がもてそうです。もっとも歓楽頌にはついていけなかったわけで・・・

 時代背景やテーマから、もっと重苦しい展開になるかと思いましたが、10集まで見たところではおもしろく見ています。

 まだまだ生々しい記憶が残るというか今につながっている時代を描いているので、どう描かれていくのでしょうか?主人公たちのこれからの半生への興味はもちろん、その部分への興味もあって続きを見るのが楽しみです。


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